信州のアメダス、基地局、電波塔情報局

このブログ、記念すべき第１回目は長野市では重要なテレビ中継局「善光寺平中継局」をご紹介します。
山がちな長野県では松本市と上田市の境にある美ヶ原にテレビ・FMの親局があります。ただ県庁所在地の長野市から遠く離れていることもあり電波が良好に受信できません。そのため長野市の地附山に中継局が設置されています。全国の県庁所在地で親局ではなく中継局でカバーされているのは長野県と山口県だけです。
なお上記の理由によりNHK長野放送局は親局の美ヶ原局が１９５８年１１月１５日に開局される１年前の１９５７年にNHK東京テレビの長野市内向けの中継局として開局しています。
なお、正式な中継局名はNHKが「善光寺平テレビジョン・FM中継放送所」。民放が「善光寺平テレビジョン中継放送所」。FM長野が「善光寺平FM中継放送所」。

出力はテレビジョンと長野コミュニティ放送が２０W、FM放送が共に１００W。放送区域内世帯数は地上アナログ時代は約１４万世帯、地上デジタル時代は不明です。









なぜかabn（長野朝日放送）だけロゴがありません・・・

中継局設置当初はもっと東側にありましたが、１９８５年夏に発生した地附山地すべり災害のため１９８５年１２月２０日に現在地に中継局が移転・開局しています。
数年前まではアナログ放送のアンテナもあったのですが、きれいに撤去されていました。


なお画像はありませんが、この少し下に１９６１年～１９８５年まで運行していた善光寺平ロープウェイの駅の跡地があります。




その跡地のところに長野コミュニティ放送の送信所があります。

この善光寺平中継局一帯は、トレッキングコースになっていますので誰でも行くことができます。

おまけ

ジャパン・モバイルキャスティング

ジャパン・モバイルキャスティングとは地上アナログテレビ放送停波後のVHF-high帯の周波数（２０７．５-２２２MHz）を利用して全国放送する、携帯電話端末向けマルチメディア放送の送信業務を行う会社として設立された、NTTドコモグループmmbiの完全子会社です。
しかし新規参入する事業者がなく２０１６年７月１日NTTドコモに吸収合併されて消滅しました。
長野県では善光寺平アナログテレビ中継局の跡地に２０１３年２月２８日に開局して、モバキャスはVHF１１ｃｈの周波数帯で送信されるため、当地からは２９年ぶりのVHF帯での送信となりました。
モバキャスの中継局はこのほかに三登山のNTTドコモ坂中無線中継所にもありました。